今週の風の詩
第3963号 冬の朝日に包まれて(2025.1.26)
冬の朝日に包まれて
武華子
2月のある朝。
休日の朝食どきにかける馴染みのラジオ番組から、ニーナ・シモンが流れる。
ピアノの軽やかな旋律とあまりに美しい歌声に心を奪われ、ふと窓辺の景色に目が移り、手元のコーヒーマグを持ってベランダに出る。
朝ぼらけの淡い空。
冬の朝日はとても優しい。
ひんやりとした空気の中、
目を閉じて、瞳の奥に届くあたたかさをめいっぱいに感じる。
なんでもない1日のはじまりが、
生まれて此の方ずうっと同じ地に住み
時に辟易とするこの場所が、
幸せだと感じられた、ささやかで贅沢なひと時だった。
休日の朝食どきにかける馴染みのラジオ番組から、ニーナ・シモンが流れる。
ピアノの軽やかな旋律とあまりに美しい歌声に心を奪われ、ふと窓辺の景色に目が移り、手元のコーヒーマグを持ってベランダに出る。
朝ぼらけの淡い空。
冬の朝日はとても優しい。
ひんやりとした空気の中、
目を閉じて、瞳の奥に届くあたたかさをめいっぱいに感じる。
なんでもない1日のはじまりが、
生まれて此の方ずうっと同じ地に住み
時に辟易とするこの場所が、
幸せだと感じられた、ささやかで贅沢なひと時だった。